夕べはインフルエンザウイルスに対する消毒として遅くまでジンライムを何杯だっけ?
ここのバーテンにはひとりだけ女の子がいて、ショウコちゃんというんだけどこの娘がなかなかのバーテンダーぶり。研究熱心。
他のバーテンよりカクテルがうまく感じるのは彼女がかわいいからだけではないだろう、きっと。
彼女と盛り上がったのがトレーシーが好きだってこと。
トレーシー・チャップマンじゃないぞ。ディック・トレーシーでもない。アンディー・トレーシーでもブライアン・トレーシーでもスペンサーでもない。
デヴリン・トレースだ。トレーシーとチコだ。
知らない?そうだろう知っている人は少ない。
デヴリン・トレーシー(トレース)はウォーレン・マーフィの書く「トレーシーシリーズ」の主人公。ヨッパライの探偵だ。
いや探偵といっても保険会社の調査専門。四六時中酔っ払ってだらし無いことこのうえない。それが難事件を解いてくわけ。
つってもコナンの眠りの小五郎みたいに自分じゃ解かない。解けない。酔っ払ってるから。
いつも恋人(?)のチコがトレーシーがメモがわりに録ってるテープレコーダーを聞いて(たいてい盗み聞き)で解決してしまう。トレーシーは形無し。
ってなハヤカワミステリーシリーズなんだけど僕以外に読んでる奴に初めて会ったんだ。
たまたま「仕事大変ですか」みたいな話になって「貧乏暇なし、”のら犬は一生懸命”(トレーシーシリーズ第6弾のタイトル)だよ」って言ったら「トレーシーですよね!」って笑顔で反応された。デヴリン・トレーシー知ってるの?ますますいいバーテンダーだ(綺麗だし)、ますますいい店だ(カップル多いけど)
「こないだ”二日酔いのバラード”(1作目)読まれてましたよね。向こうのカウンターで」
そういや昨年12月に読んでたっけ。たまたま古本屋で見つけ10年ぶり位に読み直したのだ。
僕は朝はいつも吐き気ともに迎え、口にするのはウォッカか戯言ばかりというだめなこの酔いどれ男がとても好きだ。え?似てるって?おいおいカンベンしてくれ。あんなにいい加減じゃないよきっと。
”豚は太るか死ぬしかない” このシリーズではこれが一番好き。マシンガンのように打ち出される軽口、ジョークの洪水。こんな大人になりたいと思っていたガキの頃、だんだん歳がトレーシーに近づくんだよなぁ。
男の哀愁とはきっとこんなんだ。バカでミジメで切ないの。別に僕が飲んだくれなのはトレーシーのせいではないと思うけど。
ちなみに僕はチコが理想だなぁ。生意気で美しくて冷たくて賢い。チコが側にいたらうきうきしながら酔いどれるんだけどなぁ。
なんて話をして楽しくお酒を。ショウコちゃんと趣味があってシアワセ。作ってくれるお酒はおいしいし。
そういやインフルエンザの相棒はいいのかって?
いいのいいの、たまにはゆっくり寝てなさい。
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