うーん法律には勝てないか。。
この曲をクラッシュの曲として「僕のALL TIME BEST 100」に入れていいのかちょっと悩んだ。クラッシュの他のどの曲よりも上位にだ。しかも2021年時点で「僕100」の中で2位に位置している。いいのか。
悩む。
この曲はそもそもかのバディ・ホリーのバックを演っていたザ・クリケッツがバディの事故死の後に発表したもの。作ったのもクリケッツのソニー・カーティス。
その後ボビー・フラー・フォーのカバーによって大ヒットした。そのせいでボビー・フラーがオリジナルだと思ってる人も多いそうだ。
もちろん原曲が素晴らしい。この曲自体が素晴らしいの。
で、やっぱりこの曲はクラッシュのこのヴァージョンがすごく好きだ。歌っていることといい、リズムといい、音色といいまさにクラッシュのオリジナルのようなとっぽさだ。はまってる。
やはり「僕のALL TIME BEST 100」の上位決定だ。
ドラムのロールがだんだんフェードインしてきてテンションの高いギター、疾走感はんぱない。もうしょっぱなからかっこいい。
そして曲調はどこか楽しい。はずんだリズムが楽しい。
Breakin’ rocks in the hot sun
I fought the law and the law won
I fought the law and the law won
熱い太陽のもと石(rocks)を打ち砕いてる
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
I needed money ‘cause I had none
I fought the law and the law won
I fought the law and the law won
俺は金が必要だった、なんせ無一文だったから
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
”俺”は悪い事(のちにその罪状がでてくる)をして、法で裁かれ刑罰として使役している。炎天下つるはしか何かで岩を砕いてるわけだ。
まぁ無一文で金が欲しかったってんだから、何をしでかしたか判ろうもの。
I left my baby and it feels so bad
I guess my race is run
She’s the best girl that I ever had
I fought the law and the law won
I fought the law and the
俺は彼女を置いてきた、サイアクだ
俺はすっかり終わっちまった
彼女は最高の女だったぜ
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
俺は法律と戦ったがな
Robbin’ people with a six-gun
I fought the law and the law won
I fought the law and the law won
I lost my girl and I lost my fun
I fought the law and the law won
I fought the law and the law won
6連拳銃(リヴォルヴァー)で人々から奪う
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
彼女を失い、喜びも失った
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
俺は法律と戦ったが、法律が勝った
まぁ強盗を働いたんなら捕まって裁かれて仕方なしなんだけど、この歌の肝は「つかまっちまった」って言ってないこと。普通犯罪をすれば「つかまる」わけで、この”俺”もつかまったから使役してるのだけど、あくまでも法と戦った=権力と戦ったわけ。戦って負けたわけ、負けるのはまぁ当然だけれども。白昼堂々強盗なんかしやがって。
しかしイギリスのような階級社会で、低い地位でもがいてる特に若者は、それこそ社会と自分は戦いであって、クラッシュのような硬派なパンクはまさにその戦いの音楽だったわけだ。
だから繰り返すI fought the law and the law wonは社会との戦いで、負けてしまったけどこれは戦いだったと。もちろん悪いことはダメだが、悪いことの以前に生きることが戦いだったのだ。
反骨こそまさにクラッシュのアイデンティティー。クラッシュの曲ではないのだがね。
シックスガンは六連装の拳銃でリヴォルヴァーのことらしい。そこでドラムがダ・ダ・ダ・ダ・ダ・ダと六発お見舞いするとこかっこいい。さっきからかっこいいばっかりだが。
出だしの歌詞の打ち砕いてるROCK(岩)は、既存のROCK’N ROLLという解釈もある。まさにPUNKはROCKに飽き足らずぶち壊そうと発生したわけだし、もちろんジョン・ストラマーもそういう意味も込めていると思う。作ったソニー・カーティスも。
I left my baby and it feels so bad
のところ、ライヴではI kill my babyと歌ってるのがあるそうで、そうなるとますますひどい話でこの男、情状酌量の余地がない。
しかしPUNKといえばシド&ナンシーをすぐに思い浮かべるわけで、なんともやりきれなくも切ない気持ちもなるもんだ。
I lost my girl and I lost my fun
彼女を失い、喜びも失った
最後にボビー・フラー・フォーのバージョンも。ボビー・フラーは人気絶頂の時に謎の死を遂げた悲劇の人だ(享年22歳)
しかしこのバージョンはさらになんか能天気だ。もちろん嫌いじゃない。


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