君と過ごす完璧な日!と思ったら
僕は正直、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(以下ベルベッツ)はピンときてなかった。アンディ・ウォーホールもPOPカルチャーとして革新的だったんだろうけど、僕が物心ついたころにはそういうポップさは身の回りにあふれていたのですごさが実感できなかった。
とくにベルベッツは”これを聴かなきゃ”みたいなまわりの推しもあってアンド・ニコを聴いたけど(バナナのジャケットも有名だし)、なんだかだるいなぁってな感じだった。ボーカルが曲ごとに変わるのも当時の僕としてはいけてないなぁと。そのボーカルもピンとこなかったし。
というのも当時の僕には聴かなあかん曲が山ほどあった。
その昔には伝説のようなバンドやアーティストがいっぱいいて、このベルベッツの年代にもジミヘンやヴァニラ・ファッジ、クリームやビートルズ、ストーンズと目白押しでさかのぼって追っかけなきゃいけないのがいっぱいいた。別に期末試験にはでなかったけどね。
ちゅうことで、ベルベッツやドアーズのように少し難解そうでとっつきづらいのは後回しだったんだな。
なんせ僕が音楽にはまりはじめたのは1980年くらいからで、その前、とくに1960年や70年初頭なんてはるか昔話みたいな世界だ。
そして当時は前衛で革新的であったものもその後の模倣も数々あってさ、あとから聴く者にはそんなに真新しいものでなくなっているのはしょうがないことだろう。
それでもルー・リードのアルバム「トランスフォーマー」(1972)は持っていてけっこう聴いてた。
アルバムとしてまとまりもあって、それに音楽的にもそれほど難しくなく、軽快とまでもいかないまでも聴きやすかった。
ベルベッツにしてもルーリードにしても、陰鬱という雰囲気をまとってたと思うのだけど、その中でこのアルバムはメリハリがあってまだ陽気(?)なほうじゃないか。
このアルバムが聴きやすい、というか僕がよく聴いたのはデヴィッド・ボウイとミック・ロンソンがプロデュースし裏で支えたおかげなのかもしれない。それは後から知ったのだが、アレンジと音がそういうことだったからか。
ボウイの「ジギー・スターダスト」は僕が墓に持っていきたい1枚だし、「トランスフォーマー」はちょうど同じころ作られたアルバムだから、やっぱそういうことなのだろう。
今回、取り上げたパーフェクト・デイはこの「トランスフォーマー」でも陰鬱な感じのほうか。
いや不思議とサビの”Oh, it’s such a perfect day!”のところは雲が晴れてきた雨上がりみたいに明るくなっていく予感が、幸せの予感が、荘厳な光が差すような気が
したのだけれど・・
公園で一杯飲んだり、動物園で動物にエサやったり、その後映画を見にいったりして家に帰る
そんな僕らのなにげない素晴らしい日
サビはさっき書いたように”Oh, it’s such a perfect day!”
完璧な日だ!君といられてうれしよ
完璧な日だ
君がいるからやっていける
君がいるからやっていける
いいじゃないですか。ほのぼのとして。
でも2番から少し風向きが変わっていく・・
問題ごとは置いといて二人の週末旅行、とっても楽しい素晴らしい日
うんうん、ここまではいい。なんの問題かはちと気になるが。
なんて素晴らしい日。君は僕自身を忘却させた。僕は僕が他の誰かだと思う、もっとましな誰かだと。
うう急に自己否定、依存的な姿が見えてくる。
完璧な日を過ごしていると思いきや、彼はかなり自暴自棄だ。この静かな感じはぶつぶつ独り言のような感じだったんか。かなりやばいんじゃない?
仕舞いには
You’re going to reap just what you sow
You’re going to reap just what you sow
You’re going to reap just what you sow
You’re going to reap just what you sow…
君は報いを受ける(君が蒔いた種は全部刈り取らなければならない)
君は報いを受ける
君は報いを受ける
君は報いを受ける‥‥
呪いかっ
やっぱりルー・リード一筋縄ではいかない。ルー・リードやベルベッツは詩の世界まで入っていかないとはまらないのかもしれないな。
この自虐や陰鬱、内省的な世界はradioheadやLinkin Parkにつながっていってる気がする。
またこの曲はドラッグを題材にしているとも言う。なるほどな。
映画トレインスポッティングでも効果的に使われているんで、ヘロインのイメージがしてきた。
でも彼女、ヘロイン、その他もろもろの生きていく上での依存、そういうものが一つの線上にモチーフとしてあるんだと思う。
トレインスポッティングの挿入部分
なんか歌詞がドラッグと結びついちゃうね。
ルー・リードの曲では同じ「トランスフォーマー」にある有名な曲「ワイルドサイドを歩け(Walk on the Wild Side)」も好きだ。
それとこれを書きながらyoutube漁ってたら、BBCのチャリティでやった豪華面々の映像がでてきた。
僕は恥ずかしながらこんなすごい面々が歌ったチャリティーシングルの存在をしらなかった。100万枚以上売り上げたんだって。なんのチャリティだったか知らない。
その面々をちょこっと抜き出すと、ルーリードはもちろん、U2のボノ、スザンヌ・ベガ、デビッド・ボウイ、エルトン・ジョン、ドクター・ジョン、ブレット・アンダーソン(スウェードの!)、ロバート・クレイ、トム・ジョーンズ
実は僕の葬式にかけてもらいたい曲だ。別に僕はジャンキーでも、何かに悲嘆しているわけでもないけどね。
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