自詩

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(自詩)平行世界

平行世界 朝焼けを背に山へ入る 近道のために藪を掴んで急登 程なく汗が吹く 切られることが無くなった 杉の木々を眺める 古い切り株は苔むして そこから新たに 更新しようとしている芽 クロツグミのやさしく 問うよう...
自詩

(自詩)バード/平行世界

バード 高いところから もっと高いところを眺めてる いつまで鳥は飛び続けるのだろう なんで鳥は空を目指すんだろう 高いところから おもちゃの町を見下ろしてる 落ち着いてしまえば 空なんて飛べないのな 気の利いた言葉をさがして あか...
自詩

(自詩)画詩

画詩 こないだ初めて聞いた話し 12年くらい前に同級生だったこが なぜか振り袖を引き裂いて それで首をつって死んだそうだ 僕が覚えてるのは快活な 誰とでも仲良くしてるやつだった もちろん随分昔の記憶だ 思い違いかもしれ...
自詩

(自詩)どんこなます

どんこなます 俺の息子が生きてりゃよ 今ならメジャーでホームラン打ってるよ あんな赤いユニフォーム着てなあ 治郎さんの最近のくちぐせ そうだね僕もそう思うよ 治郎さんはこのごろ その息子以外 昔に戻ってしまったようで ...
詩・詞・ことば

(自詩)浄土ヶ浜

浄土が浜 涙の分だけ人は強くなるだなんていいます どうも僕は例外のようだ どんどん浸食されるかのようにぼろぼろになるのです 涙の塩分が錆びさせていくようです そして今や海綿のように穴だらけで涙を吸ってぶくぶく膨らむのです ...
自詩

(自詩)夜のプール

夜のプール 夜のプールで 水音だけ響かせ 泳いでいたのだ 足がつって 息苦しさに気が遠くなる 魚になりたかった 暗い水底どこまでも落ち 全ての境界があやふやになる 開放は絶望のかわいい双子 僕はだから水底を泳いだ ターンし...
自詩

(自詩)匿名

アカショウビンの写真 ( Photo by (c)Tomo.Yun ) 匿名 木立よりアカショウビンが 燃え上がる嘴で愛を告げる 深く澄んだ空気に 何にかまうことなく 飛沫を恐れることもなく 愛を告げる この世界は人間なしに...