(2018)
今までも数々の伝記映画ちゅうのをみてきた。伝記物はたいてい話が分かっているだけにいつも途中で飽きたり、どうもしっくりこないなぁって感じで僕的には評判がよろしくない。僕的に。
ヒトラー最期の12日間くらいかな、おおって思ったのは。
そしてクイーンだ。
まず言っておくと、僕はばりばりクイーン世代だ。バリバリもバリカタを通り越してハリガネだ。
といっても全世界的にヒットし、一家に一枚常備されていた(?)「グレーテストヒッツ」からだけれど。
なんせ売れたらしいからね。あのビートルズのサージェント・ペッパー警部を抑えイギリス史上最も売れたらしいし、一家に一枚もおおげさじゃないね!
フレディだ。ブライアン・メイだ。ロジャー・テイラーだ。ジョン・ディーコンだ。もうばりばりだ。オブザワーーールドだ。
なのでこの映画をみて冷静でいられるか、公平でいられるかとんと自信がない。
逆にやはり大いなるがっかりを味わうのではないかと、ちょっと神経質な感じでぴりぴりと映画館に向った(おおげさ)。
結論から言っちゃえば今すぐ映画館で見るべき。それもできるだけ音のいい映画館を選ぶべき。
そっくりやん。動きや後ろ姿までそっくりやん。
もちろん顔は違うさ。しぶさがない。体格だってちょっとなよい。でも確かにフレディだった。
なんなん、本人やん。ギターの弾きかたはもちろん眉毛の上げかたまでブライアンやん。
途中のヒゲ同士のキスとか、わかっていてもきついとこもあったけど。
ちょっとライブエイドの前のエピソードとか違うだろっと思ったけど問題ない。劇的にするにはこれでいい。
あの熱く熱く音楽を聴きまくってた頃、ミュージックライフ(東郷かおる子さんはお元気なのだろうか)を読みまくってた頃に戻れるぞ。
いや今だからこそ深く考え、バンドを見つめ直すことができるよな。
フレディに生涯ついてまわる孤独、そして絶望。
それを乗り越えた後半の怒濤のライブシーン。
いかにもバンド伝記物のストーリーとか言うなよ。
クイーンだぜ。フレディ・マーキュリーだぜ。
あの伝説のライブを見た人ならなおさら感涙が止まらないだろう。
悲しみで泣かせるのではない、感動で涙させるん。歌声で感動させるん。
クライマックスのライブシーンでその一番盛り上がりのラジオ・ガガが始まったとき、おおこれはきっと映画館のみな腕を上げて立ち上がるぞ!と僕も飛び上がる気まんまんだったのに、誰も立ち上がらなかった。。危なかったよ、やっちまうとこだった。。日本人ておとなしいね。。
ということで、もしかしたらノスタルジィによって僕のこの映画の評価が高いんじゃないのかと自問自答したけれど、若干そんなふうな事も書いたけど、いやいや違うと思う。
フレディ・マーキュリーの異端な才能、そして異端ゆえの孤独、それを内包しても決して空中分解しなかったクイーンという偉大なるバンド。
これは十分普遍的なテーマを内包しているし、伝記をという形をとり最高の音質で繰り広げられる。まさにオペラ。ロック・オペラだ。
クイーンファンならずともロックファン、音楽ファンなら観るべき、映画館で観るべき、ぜひ体験して腕を突き上げるべきだと思うんだな。

しかしボブゲルドフ役の人も後半のフレディの恋人(お友達)の人もどっからみつけてきたのか、これまたくりそつだった。
日本のエピソードなども映画には盛り込まれてたらしいのだけど、大人の事情かカットされていたらしい。そこはちょっと残念。


コメント
[…] ストーリーは二の次でさ、やっぱりライブの追体験だ。その映画の話はこっちだ「ボヘミアン・ラプソディ」ライブエイドのクイーンのステージは映画でもクライマックスだが、あの時代 […]