Best Of You / Foo Fighters

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誰かがお前を潰しちまうんだ?

フーファイターズのフロントマン、デイヴ・グロールはずっと”元ニルヴァーナ”のマクラをつけられてきた。歌う歌もみなカート・コバーンに絡められて語られてきた。

で、この曲もまさにカート・コバーンに向けて歌っていると皆言うだろう。

だけどフー・ファイターズはまったくニルヴァーナとは違うし、デイヴはカートを引きづっていたかもしれないがそれとは別に大きな才能に溢れている。
この曲を聴けばわかる。ニルヴァーナは関係なしで激しく激しく名曲だ。

なんとも暑苦しい近さで熱唱するデイヴ。暑苦しいが感情に溢れド迫力だ。
ザ・ベスト、ザ・ベスト、ザ・ベスト・オブ・ユーっ!ってベストだから思い切り肯定の歌なのかと思ったら「get the best of~」で「~を負かす、~を参らす、~を潰す」という意味だそうだ。
いったい誰がお前を打ち負かしてるんだ?ってことだね。

なんせドラムのリズムがかっこいいし(もともとデイヴはニルバーナではドラマーだったが)、ダウンストロークの演奏も激しさと切迫した感じを醸し出す。盛り上がりのマシンガンのようなカッティングもキレキレだ。

Aメロがずっと変化しながら続いていくシンプルな展開はたしかにニルヴァーナだしカートの作曲法からのものだろう。しかし向かっていくベクトルがまったく違っている。
グランジが陰のエネルギーによって爆発したのなら、フーファイターズはもともとロックンロールにあった陽の力に満ち満ちている。えぐり取られるのではなく突き刺してくる。

もちろん歌詞をみるとこれはカート・コバーンへの歌でもあるだろう。つうか、カートへの怒りや熱望や決別やリスペクトだ。
お前は耐えるために生まれてきたのか
誰がお前を打ち負かしているんだ

My head is giving me life or death
But I can’t choose
I swear I’ll never give in
I refuse
俺の頭んなかじゃ生きるか死ぬか、でもそんなの選べないぜ
あきらめたりできるかよ
ごめんだぜ


疾走感と熱さ、腕を突き上げて合唱したくなる一曲だ。

アナスタシアという女性のカバー。
これがルックスによらずなんともパワフルでティナタナーみたい。

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