進ぬ!

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なにかを手に入れようとすれば遠ざかる、もしくは失ってしまう。拾うように零していくのだ。
目をそらせば無くさずに済むものもあるだろう。気付かぬふりをすれば悲しみさえ置き去りにできるかもしれない。

歳をとるということは、全てを手に入れるのは不可能なんだと気付くということ。
全てを手に入れるには時間が足りない。もしくは才能が足りない。
だから取捨選択せねばならぬのか。
ならば無駄や危険は避けるのがいいだろう。ますます手に入れるものが少なくならぬように。

なのに俺はうまく立ち回れない。
賢く選んでいけないのか。
俺は学習しないのか。痛い目にあっても喉元過ぎれば忘れるアホなのか。
忘れやしないさ。傷痕は消えない。
だけど俺は選べない。全てを欲しがるのさ。
それが無茶だと理解していても。無い物ねだりだとわかっていてもだ。

俺はピントの外れたプライドをもっている。誰にもわからないだろな。独りよがりで何の得にならないプライドをもっている。それに突き動かされている。それに殉じるんだろう。
なにも失うものはない、ただこの厄介ものの他には。俺はこいつの為に這いつくばることも平気だし、痛みに苛まれるのも厭わないだろう。
つまりマゾ。

歳をとるということは学ぶことだろう。なのに俺は学ぶことを拒否する。
それは歳をとるということを拒否することか?いや違うな、頭が弱いということさ。いつまでも。

肉体は衰えてやがて朽ちて、精神もすかすかになってくだろう。だけど俺はとりつかれているのだ。呪われているのかもしれない。はは、シャレコウベになってもやめないんだ。シャレコウベになっても笑ってるのさ。アホな自分を。

失うことに慣れすぎたのかもしれない。それで失う恐怖がないのかもしれない。零しても行くのだ。欲張るのだ。
ああ、イカシタ俺。
軽い吐き気をおぼえるほどイカシタ俺。

 

#つれづれ

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