今日の真っ昼間、下北沢の往来の真ん中に立ちすくんで空を見上げている女の子がいた。
女の子といっても25はきっといってるんだけど、じっと空を見上げてた、ひとりで。
長い間だと思う。僕がかなり離れたところを歩いてるときに気付いたんだから。
ここはかなり人通りが多い。みな彼女をよけて歩いている。邪魔そげに。
僕も通り道なので近づきやがてすれ違う。その間彼女はほとんど姿勢を変えなかった。
そうなれば誰もが空を見てしまう。僕も見た。
建物に狭く切り取られてはいるが、まだまだ夏の空だ。東京の少ししらっぽくなった青だ。
その20代半ばであろう女性は、人が多い往来の真ん中でじっと空を見上げています。何が見えるんだろう。
僕はただすれ違い、通り過ぎただけなのですが、そのじっと空を見つめる姿がとても心に残りました。何が見えたんだろうなんてしばらく考えてたんですが、ふとあれは祈っていたんだなと思いました。
まだ暑い夏空、確かに夏空にはなにか祈りたくなるような清々しさがあります。
そして僕も昔の恋人に教わったお祈り(ロシア正教だった)をしてみようと思ったのですが、十字を切るみぎひだりを最早忘れていました。そんなものです。
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